伝統的な鍼から高麗手指鍼へ転換することの意味 その2

2016年の「手のひら先生高麗手指鍼講座」前に、その内容や考え方をお知らせするブログです。

10年以上前に鍼灸雑誌に「高麗手指鍼再考」を載せました。

その採用理由が10年以上高麗手指鍼の記事が載っていなかったので、採用したということでした。

次に「経絡について高麗手指鍼でいう気脈との違いと、経絡とは何かという問題提起の論考」を送りました。

返却理由が「経絡なんて証明されていないものを、論文として採用できない」と言うものでした。

「? ? ?」でした。

鍼灸と言うものから気を取り除き、経絡を否定したら鍼灸治療そのものが無くなってしまうのです。

そんなレベルの雑誌なのかと分かりました。

さてその論文を見て連絡されてきた、中国鍼の専門家がいらっしゃいました。

習いたいというののでした。

しかしその時はお断りいたしました。

なぜなら立派に中国鍼の専門家となられているのに、まったく異質な鍼灸を習ったとしても身にならないからです。

ちょっと習ったからと言って治療はできません。

患者さんが良く言います「西洋医学の良いところと東洋医学の良いところ、合体させればもっと良くなるのでなないですか?」

素人の立場からすればそう見えるのかもしれません。

2000年以上方や400年ほどの現代医学、合体出来たらもっと早くから出来たでしょう。

良いとこ取りはできません、これからもです。

確か統合医療とか言っているのがそれにあたるでしょうか、いまだそれらしき成果が出ていないのが証拠でしょうね。

中国鍼と高麗手指鍼まぜこぜになって良い結果が出るか?疑問だったのです。

最も人に教えられるほど知識が深かったわけでもなかったのも理由のひとつでした。

以前も書いたと思いますが、単に鍼の刺し方を教えて終わりでは、高麗手指鍼を教えることも習う意味もありません。

それなりに自分の目的とする疾患は治せるところまで、誰でも習ったら治したいでしょう。

ポールノジェ博士の耳鍼はツボ刺激です。

山元敏勝医師の発明された、YNSAも基本はツボまたはゾーン刺激で、気の流れは考慮しません。

中国鍼については分からないのですが、日本の経絡治療のような気の調整はしないと聞きました。

気の調整はツボの運用と言うより、気功調整の感じがします。

日本の経絡治療のような決まったツボでの調整はしないのでしょう。

韓国で舎岩が完成したという五治処方理論は、日本でも中国でも完成を見なかった気の調整理論です。

最もこれは推測なのですが、日本の経絡理論の始まりはこの五治処方を学んだ柳谷素霊が、刺激を受けて日本独自の理論を打ち立てようとしましたが、残念ながら未完成のまま現在に至ったものと思います。

日本人が韓国の民間療法だから簡単に学べる、人がやっていない珍しい鍼治療として取り掛かると、大きな壁にぶつかってしまうのです。

カルチャーショックと言っていいのです。

身体に刺す場所を手のひらに置き換えたというようなものではないのです。

伝統的な鍼に一味加えると言った、ちょい足しの鍼でもありません。

また大きな賭けをすることになる可能性もあります。

鍼の強烈な痛さです。

今までの患者さんが一人も来なくなったとか、「あの獄門鍼まだやってますか」などと言われるほど、治療方法をドラスティックに変えてしまうと、大きなダメージを受けてしまうことになります。

珍しさを看板にしたり、服を脱がなくて済む手軽さとかを強調したりとか、そのようなことは業務の差別化にはつながりません。

隣に病院が出来たり接骨院や鍼灸院整体院などが新しく出来ても、ピクリとも自信が揺らがないそういう治療院にしたいと皆が願うのです。

そもそも扱う診療内容に差別化が出来ることにならないと、そのようなことは不可能です。

腰痛肩こりなら保険の使える整骨院に多くの方が押し寄せています。

鍼は痛いからと言って資格として認められていない整体院に行く人も多いのです。

伝統的な鍼なら痛くなく治療を受けられるし、温めてもらえば気持ちよくなって寝てしまうかもしれません。

そのほか様々な民間療法 カイロプラクティックなどもあるのが療法界なのです。

それらのライバルを押しのけて、患者を獲得するにはどうしたら良いでしょうか?

生き残るのではなく生きていくにはどうしたらよいでしょうか。

他のライバルが扱っていない扱えない、扱えても効果に差が出る、絶対的な強みのある診療内容を持っていれば良いのです。

形ではなく中身がそうなれば良いのでしょうが、言うほどには簡単でないのが現実です。

伝統的な鍼や中国鍼には名人がいます。

彼らは気の達人です。

ですから気の修業をして取得できれば、あなたもすぐ名人級の治療家になることが出来ます。

しかし凡人である我々にはそこに達するのは至難です。

私の場合はこの17年ほどの間に、高麗手指鍼を独自に深めることに腐心してきました。

また我が金成万師と師が亡くなる前に議論できた幸運もあり、さらに理論を飛躍させることもできました。

また脳溢血後遺症を治療する過程で脳神経のツボをおとし、自律神経調整の理論を考えさらにディメンション治療にまで到達することが出来ました。

免疫調整理論は10年以上前から出来上がっていたのですが、ディメンション理論を取り入れることで、更なる進化を遂げています。

柳泰佑師が著書「手のひらツボ療法」で書かれていた、癌やリウマチ治療などの困難さも乗り越えられるところまで来たと思います。

つまり最初に高麗手指鍼を習うと思った動機や、金成万師がこの鍼の無限の可能性を述べられたことから、今まで治療と研究をがむしゃらに進めてまいりました。

いま高麗手指鍼が韓国で資衰退しているのは、治療の進化にも問題があると考えています。

柳会長が高麗手指鍼を発明した当時から、それほどの発展をしているとは思えないうちに、衰退の様相を見せているのです。

それはこの鍼の秘めた力を引き出せなかった、誰と言うわけではありませんが過去からの責任でもあります。

結局治せる力が伝統的な鍼や中国鍼のごとく、治療家の気に頼ることしかできてこなかったのです。

自身を振り返ってみれば数々の幸運と人々の助けもあり今に至ったわけですが、この間早め早めに対処できるように仮想の病気に対応する理論と技術、それらを事前に準備してきたことがいまに繋がっているのです。

がん治療に備えて免疫調整理論とそのシステム、痛みに対する血流改善技術、自律神経調整技術、そのほか脳神経のツボの発見、ディメンション治療の創造、心臓を治療することで血流改善をする技術
等々を積み上げてきました。

気や気功の専門家ではないので、私のこれらの理論を実行に移す治療法に、どの程度気の力が働くかは未知数です。

しかし気功師ではない鍼灸師レベルの気であっても、効果的なツボを取ることにより高い効果的をもたらすことが出来るような、システムを作り上げたと思っています。

従来修得した伝統的な鍼技術から高麗手指鍼に移行するには、最小限にダメージを押えてソフトランディングし、高麗手指鍼の治療法を手に入れるには単に鍼の刺し方を学ぶだけでは、達成することが難しのではないだろうかと過去を振り返って思うのです。

次回は高麗手指鍼を学ぶにはどうしたらよいか、私が考えている治療家の形をお話しいたします。

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