鍼の補寫迎随について

いよいよ来年に迫った「手のひら先生高麗手指鍼講座」開設前に、その内容や考え方を理解していただくためのブログです。

鍼灸学校1年生の時にある生徒が、補寫迎随について質問しました。

答えは「私はそれについては気にしていません。」でした。

卒業して高麗手指鍼を習うと、金成万師は最初に補寫迎随は大切と、目に見える形で教えてくれました。

問題点は2つあります。

1、教師のレベルが低いと生徒もまた低くなってしまうということです。

2、いまは何でも直刺のみになってしまい、治療の幅が狭められているということです。

前者は教師が自分はこうなんだが、補寫迎随は本に書いてあることだしそれを重視して治療している、治療家も多くいることをアドバイスすればよいことです。生徒の知識意欲をそいで、自分のレベルに落とし込むことはないのです。

後者はあるところまで到達すれば気の世界に入ってくるので、実は鍼はどの様に刺してもそこから気を送り込めば良いことになります。

以上は病気のレベル質に関係するので、腰痛肩こりなら問題なくても、リウマチ糖尿脳神経疾患特にがん治療のレベルになると、厳密な刺鍼にならなければ効果は発揮されません。

人間の身体の本当に不思議なところで、一本の気の流れ経絡上でなんで補と寫の鍼がさせるのだろうということです。

治療家は自身の体験で経絡の効果を実感するのは、そう簡単なこととは思えません。

せいぜい患者さんの治り方、効果の出方で経絡調整を判断することができる程度と思います。

私は幸か不幸か脳溢血の後遺症がまだ残っているので、鍼治療にツボの刺激だけでは改善しないことが、実感として分かります。

脳神経のツボをいくら刺しても、翌日の治療効果はさして上がりません。

経絡調整を加えて初めて、ツボの効果も加わるのです。

鎮痛目的で神経を目指す鍼などは、ツボのみで目的を達成できるでしょうが、内臓に関係する病気の治療では効果は出ません。

ではなぜ一本の経絡上に角度や向きが異なっても、目的の効果をあげられるのでしょうか。

なぞではあります。

そのような実験をしたことが無いからでしょう。

今私が考えているのは、経絡として気の流れを考えているのですが、本当は各ツボに刺すことでそこの電位が変化し、身体に張り巡らされた神経網がその変化をキャッチする。

そのことで脳神経が反応して、脳全体のバランスを整えホルモン分泌を促し、血流を改善することになるのであろうと類推しているのです。

そして脳そのものは人間が進化とともに発展形成されたものであるので、それらを常に統一していくことが必要である。

その任を担うのが経絡である、私はこう考えるのです。

やがて研究が進めばこれらも眼に見える形になることでしょう。

何はともあれ、現在治療の中でより効果を出すには、鍼の補寫迎随は欠かしてはならないことなのです。

次回は多鍼について言及します。

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