診断論診断技術 その1

高麗手指鍼そのものが伝統的な鍼灸とは、異次元の理論や技術なので、簡単に考えて学び始めると混乱します。

真っ先に壁にぶつかってしまうのが、身体の左右を分けて診断しなければならないということです。

学校から始まるわが国でお教わることができる鍼術で、左右を分けてそれぞれに証を立てるものはおそらくないはずです。

そのための診断技術は習わないはずです。

唯一左右の気口と人迎で脈を診る「人迎氣口診」のみが、左右で証を立てられる技術ものです。

入江式FT(フィンガーテスト)は、そういう意味でも治療に適した技術と言えます。

これを手指鍼に取り入れて我々に指導してくれたのが、宮本勝啓師でした。

ただ左右12の経絡全部から、以上のある経についてすべて処置するのは、実戦的ではないので私はそれを独自にアレンジし使用しています。

しかしわが金成万師はこれには反対でしたね。

師は韓国学会で行っている人迎気口診を使っているので、そちらに慣れていたこともあるのでそう言っていたのだと、当時は感じていました。

ところが師が無くなる前に私と問答をしたときに、師がなぜ手指鍼に取り入れることを反対したのか、根拠があっても事だと分かりました。

宮本師が特別に講義をしてくれた後、入江式FTの会に参加しました。

東京のFT会長は医師の高橋さん?当時だったと思いましたが、最初にあいさつで仰っていたのが「この中で実際にFTをかつようされているのは2割ぐらいの方でしょうか?」がとても印象的でした。

2かいほど参加していかなくなったのは、やはり感覚的なものが左右するのか、我々グループの中のベテラン組の診断が分かれてしまったからです。

時に喧嘩腰になったりするので、これは私自身の感覚を磨いていかなければならないなと、そこで会の参加はやめたのでした。

結局は自分が習い自信の有った、六分定位脈診とクロスチェックすることで、フィンガーテストに移行していったのです。

しかしそこでも壁が立ちはだかります。

自分でアレンジした方法は治療にとても便利でした。

しかし突然気が消えるのです。

これには困るより焦りました。

そこで工夫したことがいまのディメンション治療と呼んでいる、方法に繋がってくるのです。

FTを使うと経絡の問題経がはっきりとして出ます。

その調整の順番ともいえるような、強弱が感じることが出来ます。

そして経絡調整の基本、3経以上の異常は出ません。

とてもいい診断方法です。

しかし手のひら指でのフィンガーテストは、気が消える感じなくなるという大問題がよこたわっていたのです。

これはフィンガーテストだけの問題ではなく、手指鍼を考えるうえで大きな問題だったと、金成万師は考えたようでした。

先生が私に質問し私がこうじゃないですかと返事をすると、師は実はそうなんだよと答えてくれました。

身体と同じように治療をすることはできない。

身体と同じように診断することはできない。

身体の鍼と手の鍼は根本的に違うものだ、その時改めて感じたのでした。

でも私の使っているFTはもとのFTとは違って変えていて、手のひらに使って起こるFTの問題点をはっきりとした根拠はなかったのですが、知らずに修正をしていたことに気が付いたのです。

さらにあれから10年以上経ち、ディメンション治療にまで発展させてきたのは、これから続いていたのかと改めて思うのです。

人迎気口診は日本で学べるところは、いまでも1か所でしょうか。

学べる箇所の少なさもそうですが、脈診自体経験を長く積まねばならないこと、指導者がいないなど多くの問題もあります。

六分定位脈診は幸いにも山下詢先生に個別指導みたいに手ほどきをしていただいたおかげで、生徒の時から感覚を磨くことが出来ました。

そのことがしんだんの御基準になり、その上にFTを重ねそれを昇華させて、実際の治療に使えるようにしているということです。

次回も診断について語りましょう。

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ